私には、“東京”がどうあるべきかを性急に考えるよりは、“東京”とは何であったかを内側から自覚するほうがはるかに重要であろうと思われるのである。
磯田光一『思想としての東京』講談社、1992年、44頁。
20世紀末、夏。大規模再開発によって、その姿を大きく変えつつある東京。
頻発する原因不明のレイバー暴走事故。
その背後に、ある男の恐るべき「計画」の存在を察知した後藤率いる警視庁特車二課の面々。
聖書に彩られた計画の全貌を追って、彼らは、東京という大迷宮を彷徨する。
押井守が監督した機動警察パトレイバーの劇場版第1作です。
クライムサスペンスとして、エンターテイメントとして一流だけでなく、SFとして、優れた文明論・都市論としても色褪せない、日本アニメーション史に欠かすことが出来ない傑作をテーマに哲学カフェを開催します。
映画論、アニメーション論、都市論・「東京」論、技術論、資本主義など、様々なアプローチの可能な回になるでしょう。
「それにしても奇妙な街だな、ここは。あいつの過去を追っかけてる内に、なにかこう、時の流れに取り残されたような、そんな気分になっちまって…。
ついこないだまで見慣れていた風景が、あっちで朽ち果て、こっちで廃墟になり、ちょっと目を離すと、きれいさっぱり消えちまっている…。
それにどんな意味があるのか、考えるよりも速くだ。
ここじゃ、過去なんてものには、一文の値打ちもないのかもしれんな。」
松井刑事(本編より)
開催日時
2025年2月23日(日)13:10~14:50
(13:00開場)
※こちらの回は劇場版第1作です。劇場版第2作の哲学カフェは15:10の回です。
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4) 4階 第4集会室
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
※参加者の方には、申込み後、メールで詳細をお知らせします。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
「機動警察パトレイバー the Movie」(1989年公開、押井守監督)
※必ず事前に、ご自身で鑑賞の上、ご参加ください(当日の上映はございません)。