大洋に舵を失ひしふな人が、遙かなる山を望む如きは、相沢が余に示したる前途の方針なり。されどこの山はなほ重霧の間に在りて、いつ往きつかんも、否、果して往きつきぬとも、我中心に満足を与へんも定かならず。貧きが中にも楽しきは今の生活、棄て難きはエリスが愛。わが弱き心には思ひ定めんよしなかりしが、しばらく友の言に従ひて、この情縁を断たんと約しき。
(本編より)
今回の哲学カフェは、《文学篇》として、明治・大正期の作家・軍医 森鴎外(1862-1922年)の短編『舞姫』をテーマに読書会を開催します。
【あらすじ】
若きエリート官僚・太田豊太郎。官命による留学でベルリンに赴き、美しき踊り子・エリスと出会う。貧しいエリスに手をさしのべる豊太郎だが、図らずも免官の憂き目に遭う。選ぶべきは名誉か愛か。豊太郎の選択は・・・。
高校の教科書の定番教材にも挙げられる「舞姫」。
ドイツ土産三部作の一つ。作品論、作家論、時代論、文体論など、研究テーマは多岐にわたり、様々な観点からの読み取りがあります。高校授業を越えてどのような読みができるのか、楽しみです。
※現代語訳でもOKです。
※この会のファシリテーターは、主宰者ではなく、Mさん(日本文学専攻)が担当します。
開催日時
2026年2月8日(日)13:10~14:50
(13:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第1集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
森鷗外『舞姫』
「青空文庫」にて無料で読めます
※現代語訳でもOKです。
※必ず読了の上、ご参加ください。