「おまえたちは、遊びや物語をするさいごの人間になるだろう」
岩波少年文庫版、337頁
ドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデ(1929-1995年)の代表作『モモ』をテーマに哲学カフェ(読書会)を開催します。
あらすじ
町はずれの古代の円形劇場。打ち捨てられたその遺跡に、いつしか、不思議な少女モモが居ついた。
町の人々は、モモに話を聞いてもらうと、あら不思議!
悩みも喧嘩も忘れて、楽しく幸福な時間が訪れる!
いつしか、町の人々の口癖は、「モモのところにいってごらん!」になっていました。
そんな穏やかに日常に、ある日、影が忍びよってきます。
それは恐ろしい力を持った“灰色の男たち”です!
子供のころに読まれた方も多いと思います。
魅力的な登場人物と心躍る冒険譚。
しかし、この物語は子供たちだけのものではありません。
大人が読んだときに、そこに何を見出すでしょうか?
「時間どろぼう」は一体何の寓意なんでしょうか?
大人になった今、改めて読み返してみると、発見と示唆、警鐘に満ち溢れた作品だと気づかされます。
是非、もう一度、この作品を読んで、自分のこと、周りの人々のこと、社会のこと、世界のことを考えてみましょう。
開催日時
2024年7月6日(土)
16:10~17:50
(15:55開場)
開催場所
「新宿三丁目駅」周辺の喫茶店(貸会議室)
※参加者の方にはメールで詳細をお知らせします。
参加費
1,000円+ワンオーダー実費
募集人数
10名(最小催行人数4名)
※終了しました
課題図書
ミヒャエル・エンデ『モモ』
どの版でも構いません。
「・・・でもどうすりゃいいんだ?時代が変わったんだ。」
「だいいち、時間っていったいなんだろう?」
「もし、人間が死とはなにかを知ったら、こわいとは思わなくなるだろうね。そして、死をおそれないようになれば、生きている時間を人間からぬすむようなことは、だれにもできなくなるはずだ。」
「でもかなしいことに、心臓はちゃんと生きて鼓動しているのに、なにも感じとれない心をもったひとがいるのだ。」
「なにしろ人間というのは、ただの時間だけでできているわけではなく、それいじょうのものだ」
本編より(岩波少年文庫版)