「党の規律が要求すれば黒は白だと認識する。然しそれは又、黒は白と信じ込む能力であり、更に黒は白だと認識する能力であり、そして其の反対をかつて忘れてしまう能力を意味する」
ジョージ・オーウェル『1984年』早川書房、1988年、273頁。
今回は、ディストピア(反ユートピア)小説の古典、英国の作家ジョージ・オーウェル(1903-1950年)の『1984年』をテーマに哲学カフェを開催します。
西暦1984年。
第三次世界大戦を経て、世界は、オセアニア、イースタシア、ユーラシアの三大国に分割され、永遠とも思われる戦争状態を継続していた。
オセアニアの旧英国ロンドンで、「真理省」に勤務する官吏のウィンストン・スミスは、日々、過去の記録の「改竄」に勤しむが、ある日、同僚の女性ジュリアとの「禁断」の恋愛関係に踏み込もうとする…
もはや説明を必要としない、ディストピア文学の代名詞ともいえる古典です。
人々は本書を参照して、政治権力の暴走の予兆をつかみ取り、専制への警鐘としてきました。
作中での「ダブル・スピーク」や「ダブル・シンク」など、権力が駆使する恐るべき常套手段の数々。
専制や全体主義の恐ろしさを、これでもかと見せつけるオーウェルの筆致は、現代の私達に何を伝えるのでしょう?
開催日時
2025年10月25日(土)13:10~14:50
(13:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第4集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
10名程度(最少催行人数4名)
17才から60才までの方
課題作品
ジョージ・オーウェル『1984年』
(各出版社から発売されていますが、どの版でも大丈夫です)
※必ず読了の上、ご参加ください。