「でも僕は、楽なんかしたくない。神がほしい、詩がほしい、本物の危険がほしい、自由がほしい、善がほしい、罪がほしい」
『すばらしい新世界』早川書房、2017年、332-333頁
今回は、英国の作家オルダス・ハクスリー(1894-1963年)の『すばらしい新世界』(1932年刊)をテーマに哲学カフェを開催します。
ディストピア(反ユートピア)小説の古典、ジョージ・オーウェルの『1984年』と並ぶ不朽の名作です。
あらすじ
フォード紀元632年(旧西暦2540年)、ロンドン
世界はかつてない安定の中にあった。受精卵の段階から徹底的に管理された階級制のもと、全ての社会問題は消え失せ、安定と幸福が万人に保障され、地上には、まさにユートピア世界が実現していた。
しかし、未開人の保護区から、「高貴なる野人」ジョンが連れ出され、ロンドンに来訪。彼は、激しい文明批判を展開する。
やがて、ジョンは、この世界の「管理者」=世界統制官ムスタファ・モンドと対峙するのだが…
徹底した管理社会、遺伝子工学の驚異、仕組まれた運命、幸福な階級制…。
そこに描かれるのは、文字通りのユートピア。
オーウェルの『1984年』とは対極の世界です。
しかし、「幸福」の定義、「自由」の意味を考える時、そこは一転してディストピアになってしまうのでしょうか?
この一筋縄ではいかないディストピア文学の傑作を、様々な角度から、皆さんと考え、対話しましょう。
開催日時
2025年10月25日(土)15:10~16:45
(15:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第4集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』
・各出版社から刊行されていますが、どの版でも大丈夫です。
※必ず読了の上、ご参加ください。