近年、政治社会の分断が顕著になってきたと論じられています。
保守とリベラル、右派と左派など、その対立・分断は深刻化しているようです。
しかし、このような国論の二元対立構造は、今に始まったわけではなく、戦前も含んで、近代日本を貫いてきた対立軸・分断線と見ることもできるのです。
今回は、その処方箋に、明治に遡り、「東洋のルソー」と呼ばれた中江兆民(1847~1901年)の対話篇『三酔人経綸問答』(1887年/明治20年)をテキストに、哲学カフェ(読書会)を開催します。
(原文ではなく、現代語訳で開催します)
【あらすじ】
酔えば酔うほど、言論ますます冴えわたる南海先生のもとに、2人の来訪者あり。
片や、西洋哲学を身にまとい、民主主義の理想を謳う「洋学紳士」
片や、国際政治の弱肉強食を憂い、国家の富国強兵を論ずる憂国の「豪傑君」
三人、酒杯を重ね、天下国家を大いに論じる痛快対話篇!
明治の国権論VS.民権論だと侮るなかれ。
本書は、戦後もその価値を失わず、55年体制やポスト冷戦から現在までの日本政治を考える有意な古典です。是非、御一読を。
開催日時
2025年12月20日(土)13:10~14:50
(13:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第4集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
中江兆民『三酔人経綸問答』(現代語訳)
※必ず読了の上、ご参加ください。
※原文ではなく、現代語訳をテキストに用います。どの出版社でも構いませんが、現代語訳付のものでお願いします。
(岩波文庫版、光文社古典新訳文庫版には現代語訳が付いています)

