「焚書は序章に過ぎない。本を焼く者は、やがて人を焼く。」
ハインリッヒ・ハイネ
読書の秋、ということで、11月は「本」をテーマにした作品で、哲学カフェを開催します。
今回は、米国のSF作家レイ・ブラッドベリィ(1920-2012年)のディストピア小説『華氏451度』をテーマに哲学カフェ(読書会)を開催です。
焚書や言論統制、反知性主義の問題を語る時、度々引用される古典SFです。
フランスの巨匠フランソワ・トリュフォーによって、1966年に映画化もされました。
あらすじ
書物の所持・閲覧を禁止された国家。
そこでは、書物を所持していると、赤い放火車に乗ったファイアーマン(消防士転じて、焚書官)が、ホースからガソリンを撒き、すべての本を焼き払う。
ある日、焚書官のガイ・モンターグは、自らが日々、焼く書物の「中身」を読みたい衝動に駆られ・・・。
過去、数多の権力者たちが、あらゆる書物を火中に投じてきました。
そうした中、ブラッドベリは、近未来に於いても、それが繰り返された国家を描きます。
消防士が焚書官に転じるという発想はユニークで、その焚書官モンターグの知識への渇望を描きながら、国家ではなく大衆が自ら本を捨てた焚書の社会の寒々とした光景を描いています。
活字離れが叫ばれ、ネット社会が興隆する中、ブラッドベリの優れた文明批判は、我々に何を問いかけるのか、皆さんと探っていきましょう。
開催日時
2025年11月15日(土)15:10~16:45
(15:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第3集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
レイ・ブラッドベリィ『華氏451度』
※必ず読了の上、ご参加ください。