「焚書は序章に過ぎない。本を焼く者は、やがて人を焼く。」
ハインリッヒ・ハイネ
読書の秋、ということで、11月は「本」をテーマにした作品で、哲学カフェを開催します。
今回は、有川浩(有川ひろ)の代表作『図書館戦争』をテーマにしての読書会です。第39回星雲賞(日本長編)に輝いています。
検閲が合法化された、もうひとつの世界線の現代日本で、検閲と焚書が日常化した世界を描きます。
アニメ化や実写映画化など幅広いメディアミックスが展開されました。
あらすじ
昭和が終わり、元号改まり「正化」。
メディア良化法の成立により、法務省の強制執行機関「メディア良化隊」は恣意的に不健全図書を没収・破棄する権限を用い、事実上、恣意的な検閲制を強行した。
しかし、これに反発する地方自治体・公共図書館は、広域地方行政機関として防衛組織「図書隊」を設立しこれに対抗。
警察・自衛隊が傍観する中、武装化した第三・第四の暴力装置たるメディア良化隊と図書隊は、実弾を用いた検閲抗争を繰り返し、日本は「奇妙な内戦」を展開していくことになる・・・。
そして、時に正化31年(2019年)。
明らかにディストピアですが、そこは有川浩でして、重いテーマを、見事ラブコメなテイストにアレンジしています。
本を筆頭にする各種メディアへの規制を巡る議論や国家主義・権威主義の伸張など、現代日本の様々な問題が織り込まれています。
作品の魅力や、現代日本のメディア問題など、みなさんで多様な議論を行いましょう。
開催日時
2025年11月15日(土)13:10~14:50
(13:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第3集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
有川浩『図書館戦争』シリーズ4部作
→『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』『図書館革命』の4冊が対象です。
※必ず読了の上、ご参加ください。
(『別冊 図書館戦争』2作は読める方は読んでください)