ドイツの作家で弁護士のフェルディナント・フォン・シーラッハ(1964年~)の小説・戯曲『テロ』をテーマに哲学カフェを開催します。
【あらすじ】
ドイツ上空で、乗客164人を乗せた旅客機がハイジャックされた。
テロリストの目的は、7万人の観客で埋め尽くされたスタジアムに旅客機を墜落させること。
スクランブル(緊急発進)したドイツ空軍機のパイロットは、独断で、突入寸前の旅客機を撃墜する。
果たして、
彼は7万人を救った英雄か?
それとも164人を殺した大量殺人犯か?
被告を裁くのは参審制で招集された市民たち。
裁判の行方は?
言うまでもなく、この作品は、24年前、2001年9月11日に発生した米国同時多発テロを想定しています。
同じことが、自国(ドイツ)で起こった時、そして、撃墜のチャンスがあった時、軍人はどうすべきなのか?それに、法は、市民は、どう答えるべきなのか?
トロッコ問題(トロリー問題)という哲学上の思考実験がありますが、まさに本作は、政治的トロッコ問題です。
また、この作品は、法廷劇です。
被告、証人、弁護人、検察官、裁判長が激しい議論を戦わせます。
戯曲として、舞台上演を念頭に構成されており、世界各地で上演され、日本でも上演されました。
なお、劇の終盤では、観客に、実際に有罪・無罪の投票をしてもらい、劇の最後の展開が変わるという演出がなされました。
今回の哲学カフェでは、この小説を読んで、参加者の皆さんにも、あたかも参審員の如く、議論して頂いたり、作品から派生する問題を考えたりしていただきます。
開催日時
2025年9月13日(土)13:10~14:50
(13:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第4集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
- 10名程度(最少催行人数4名)
- 17才から60才までの方
課題作品
シーラッハ『テロ』(東京創元社)
※必ず読了の上、ご参加ください。