国家が「国体」に於いて真善美の内容的価値を占有するところには、学問も芸術もそうした価値的実体への依存よりほかに存立し得ないことは当然である。
丸山真男『超国家主義の論理と心理』岩波書店、2015年、17頁
2025年8月は、戦後80年に当たります。そこで、8月は〈戦争と平和を考える哲学カフェ〉として、関連テーマを集中的に開催します。
あの戦争はなぜ止められなかったのか?
なぜあのような凄惨な戦いとなったのか?
戦後、日本は本当に変わったのか?
いまも変わらぬ日本社会の本質とは?
このような問題を、日本を代表する政治学者、丸山真男(眞男/1914~1996年)の代表的論文『超国家主義の論理と心理』(1946年)を手がかりに、論じあって行きたいと思います。
丸山は、敗戦の翌年にこの論文を発表し、天皇制国家の思想的・心理的構造を明らかにしました。
丸山は、戦後民主主義の理論的指導者として、半ば伝説化・神格化すらされている感があります。
そして、この論文も、ある意味、日本の「戦後」、今我々が生きる日本社会を創った、方向づけた論文とも言えます。
論旨は明解、未来社版で18ページ程度の短い論文です。
短いですが、「戦後」を象徴する一篇です。是非、一度挑戦してみてください。
開催日時
2025年8月2日(土)15:10~16:45
(15:00開場)
開催場所
中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2丁目22−4)第4集会室(4階)
・JR総武線浅草橋駅、JR総武快速線馬喰町駅、都営浅草線東日本橋駅、都営新宿線馬喰横山駅の各駅から徒歩10分以内。
参加費
1200円
募集人数・参加要件
10名程度(最少催行人数4名)
17才から60才までの方
課題作品
丸山真男「超国家主義の論理と心理」(論文)
※各社から出版されています(岩波文庫、平凡社、未来社など)。以下の書籍に所収されています(当該論文だけ読んでいただければ大丈夫です)。
※必ず読了の上、ご参加ください。