- 2026年4月1日
- 2026年6月7日
【終了】《文学篇》5/30(土)泉鏡花『高野聖』~魔と聖の葛藤、曖昧の恐怖
「あの女の情を知って、心を動かさぬ男は一人もいない。……が、お師匠さん、あんたが獣にならなかったのは、あんたが死んだお母さんを思う、その一念が強かったからだ。あの女も、その清い心には勝てなかったのさ。」 (本編より) 今回の哲学カフェは《文学編》と […]
「あの女の情を知って、心を動かさぬ男は一人もいない。……が、お師匠さん、あんたが獣にならなかったのは、あんたが死んだお母さんを思う、その一念が強かったからだ。あの女も、その清い心には勝てなかったのさ。」 (本編より) 今回の哲学カフェは《文学編》と […]
「彼らにわたしのことで馬鹿げた噂をひろめたり、わたしを神様にまつりあげたりしないでくれよ。いいかい、フレッチ?わたしはカモメなんだ。わたしはただ飛ぶのが好きなんだ、たぶん…」 『かもめのジョナサン(完成版)』新潮社、2015年、139頁。 今回の哲学 […]
世界を変貌させるのは認識だと。いいか、認識だよ。……他のものは何一つ世界を変えないんだ。……認識は、いわば人間の生存の堪えがたさがそのまま武器になったものだといえる。もっとも武器といっても、それによって何かが解決されるわけじゃない。……しかし、その堪 […]
おれは深夜の乱闘に暴れぬきながら、苦痛と恐怖の悲鳴と怒号、嘲罵の暗く激しい夜の暗黒のなかに、黄金の光輝をともなって現れる燦然たる天皇陛下を見る唯一のセヴンティーンだった。 本編より(『性的人間』新潮社、2014年、216頁) 今回は、ノーベル文学賞作 […]
私には第一に彼が解しがたい男のように見えました。どうしてあんな事を突然私に打ち明けたのか、またどうして打ち明けなければいられないほどに、彼の恋が募って来たのか、そうして平生の彼はどこに吹き飛ばされてしまったのか、すべて私には解しにくい問題でした。 ( […]
大洋に舵を失ひしふな人が、遙かなる山を望む如きは、相沢が余に示したる前途の方針なり。されどこの山はなほ重霧の間に在りて、いつ往きつかんも、否、果して往きつきぬとも、我中心に満足を与へんも定かならず。貧きが中にも楽しきは今の生活、棄て難きはエリスが愛。 […]
「君やわしらが、文字を使って書きものをしとるなどと思ったら大間違い。わしらこそ彼等文字の精霊にこき使われる下僕しもべじゃ。」 (本編より) 作家・中島敦(1909-1942年)の短編「文字(もじ)禍(か)」をテーマに、哲学カフェ(読書会)を開催します […]
「この男は何を目あてに生きているのかと李陵は怪しんだ。いまだに漢に帰れる日を待ち望んでいるのだろうか。蘇武の口うらから察すれば、いまさらそんな期待は少しももっていないようである。それではなんのためにこうした惨憺たる日々をたえ忍んでいるのか?」 (本 […]
胎児よ 胎児よ なぜ躍る 母親の心がわかって おそろしいのか 『ドグラ・マグラ』冒頭より(巻頭歌) 読書の秋、ということで、11月は「本」をテーマにした作品で、哲学カフェを開催します。 あなたは、読むと「狂ってしまう」本をご存じですか? 今回は、作家 […]
「反キリストがすぐそこまで迫って来ている。もはや、いかなる叡智も、これに太刀打ち出来ないであろう。そればかりか、その顔まで、今夜のわたしたちは見てしまったのだからな」 『薔薇の名前』(下)東京創元社、1990年、370頁。 読書の秋、ということで、1 […]